緊急入院してから1週間。親父が見舞いに来てくれました。
自分が入院している、市民病院7F西病棟迄は駐車場からは距離がありますが。
新品のお洒落な杖をついて、お袋と一緒に。
この時は、久し振りに親父と長く話す機会が持てましたが、まさか・・数日後に・・・。
親父らしく一言。
「なってしまったものは仕方がない。焦っても時間も掛かる。今はじっくりと治せ。」
親父らしい一言。これは自分に、頑張れ!と、エールをおくってくれたんです。
たくさんのお見舞い金まで置いていってくれて。
相変わらず大きな声で話す親父。
親父らしくて元気そうで良かったなと。安堵した自分でしたが・・・。
実は自分・・・。昨年秋頃から嫌な予感があって・・。
年が明けたら親父が逝ってしまうのではないかと・・・。
ずっと思っていたんですよね・・・。
糖尿病と膠原病を患う親父でしたが、膠原病にもいろいろあるようで・・。
心臓がかなり弱っていたんです。
あれだけ毎日たくさんの距離を歩いて運動していた親父でしたが、昨年夏頃から散歩すう頻度が少なくなってきて。
外にすら段々と出てこなくなり。部屋の温度を熱くしても暑くしても、親父は寒く感じて・・・。
親父は、3年前に急遽した叔母とまったく同じ病気だったんですよね。
叔母も苦しみながら逝ってしまいましたから。親父もいつか叔母の苦しみと同じ時が来てしまう・・。
親父の状態が悪いまま新年を迎えましたが、自分は皆が集まる年始は、敢えて実家には行きませんでした。
孫達の人数が人数です。孫たちの声は、申し訳ないけれど、時には疲れさす元。原因にもなりますから。
実家を新築で立て替えましたが、2階・3階から響く足音の大きなこと。(-_-;)
これは安眠妨害でしかなく、何故?床防音工事をしなかったんだろうか?と。疑問に思っていたまま
結局、親父に聞くことはありませんでしたが。
見舞いに来てくれた親父から一言もらった自分。
正直、焦っても仕方がないですし。体重が当時49kg 迄しか増えておりませんし。
独歩の許可さえ下りていないし。トイレにさえ一人で行けず、尿瓶に頼る始末・・・。
血糖値もまだ高くて、いろいろな検査が続く毎日だったこともありましたから。
それでも、元気そうな親父を見た自分。
「このまま元気でいてくれたらいいのにな。」と。こんな時にばかりで勝手ですが神様に祈るばかりでしたが。
親父がお見舞いに来てくれた日から4日目。朝早い時間に看護師さんから嬉しい知らせがありました。
「窓側に午後から移動しますね。」と。
これは嬉しかったです。窓側はとにかく景色が良くて明るい!4人部屋で仕切りはカーテンのみでしたが、
窓側はベッドから奥行きがあって、スペースもかなり多くあります。
自分が入院していた4人部屋。
入院して退院する迄に、何人も患者さんが入って来ました。
糖尿病等ですから当然、糖尿病を患う患者さんが多い棟でしたが、市民病院は絶えず満床状態です・・・。
・ある入院患者さんは若くて元気で、外にある散歩コースにも毎日行って歩いて、ジムにも行けた。
・一時、血糖値が上がり過ぎて、一応念の為、検査入院で同室になった方は、1週間で退院。
家族にすら知らさなかったが・・・?
・透析をしている年配の患者さん。夜中に痛い痛いと唸り声。当直の看護師さんにまで当たる始末・・・
でも。看護師さん流石!負けません。(笑)
・半面。若い透析患者さん。このお方は痛みもないようで元気元気!この違いは何?
・場違いな患者。満床が原因で一時同部屋となった、車椅子で転倒し腰を骨折。夜中に痛い痛いと何度も
看護師を呼び出す。これは仕方がないと割り切れますが。
骨折患者なので食事は一般食。自分達は糖尿食! お見舞いに来られる人達の手土産話が耳に響く!
僻みか?妬みか?やっかみか?
病棟が空いたのか?早く出ていってくれて正解だったな。(苦笑)
まあ。結局は3週間入院していた自分が1番の古狸患者だったが・・。
部屋の入口にある入院患者の表札欄。
見舞いに来た娘達が自分に、「お爺ちゃんと同じ名前の表札が掛かっているんだけど・・・。」と一言。
親父の名前は他では見たことが1度もない自分。
まあ、この時はまったく気にもせずにいたのだが。
午後からベッドで運ばれてきた患者の声を聞いてビックリ・・・。
「親父じゃんかっ!」
どうやら容態が急変して運ばれて来たらしい・・・。
看護師さんとしっかりと話しているので安心した自分だったが。
まさか?市民病院と言う大病院で、それも同室で親子同士が入院となるなんて・・・。
これはドラマの世界か?なんて思いましたが。
数日後に、神様からのプレゼントになってしまうとは・・。まだ夢にも思いませんでした。
また。何故?自分が窓側で、親父が入り口側にベッドを陣取ったのか?これも直ぐに理解することが出来ました。
所謂、親父は6Fにある、呼吸器科に入院でしたが、満床だったんです。
確かに自分も2日間6Fにいましたし。
後で親子だと知った看護師さん達も皆が口を揃えて言ってましたね。
「こんなことは初めてだわ。奇跡だよね。」と。
確かに自分もそう思いました。
結局、親父とは二日間だけでしたが、同室同部屋の入院生活を過ごせました。