ゆっくり休まないと翌日の告別式に影響が出る・・・。
自分の体調。そして体力は自分が1番わかっていますから・・・。
本当なら自分も親父の傍らで最後の一晩を過ごしたかった。本音を言えば近くにいたかったなぁ・・・。
しかし、この現状・・。体力がまったくありません。車椅子での移動も大変で、押してくれる方にも迷惑をかけております。
朝は少しゆっくりで、告別式は午前 11:00 から。
自分は動きが遅いこともあるし、少しでも早く駆け付けたい思いもあって、早めに駆けつけました。
入院して以来、初めて食べる外食の朝食。朝と昼の二食分を、近くにあるコンビニにて購入。
カロリー表示を細かく見て、足していくのですが、具材を旨く選択することで、想像以上に食べられると言うことを知りました。
野菜中心の現状ですが、色々な野菜にノンオイル・ドレッシング。ささ身やゆで卵の輪切りが少々入っていたり。
ツナが入っていたりして、バリエーションの多さにビックリ。如何に野菜を摂取していなかったかがわかりますよね。(-_-;)
特質すべきは、カロリーの低さです。見た目。こんなに多くて食べられるの?と思うサラダでも、カロリー表示は200 Cal 以下が多い。
生野菜サラダで一品。温野菜サラダで一品。これでおかずが2種類になりますが、食感がまったく違いますから飽きが来ません。
野菜でも、これだけの量を摂取するとお腹も膨れて腹持ちもいいですね。
コンビニのいいところは、メニューの豊富さです。金額的には確かに高くなってしまいますが。
朝食も済んで熱い珈琲を飲みながら休憩していました。
すると、九州から従兄弟たちが駆けつけてくれたんです。
車椅子に乗っている自分を見つけ一言。
「何をしてるんだ」とでも言いたそうな顔。(苦笑)
心配そうに、「早く元気にならんと。」と一言でしたが。遠くから駆けつけてくれてありがとう。
そうそう。
親父がもう危ない時。ライン電話を繋いでくれて、九州の叔父・叔母と繋げてくれたのが従兄弟だったなぁ。
親父が、「俺はもう駄目だけど、今まで本当にありがとう。またあの世で会おう。」
これぞ文明の利器。 ラインの素晴らしさを知りましたね。
告別式の時間が近づいてくると、親族関係の方々が集まって来ました。
懐かしい顔ぶれ。ちょっと感激してしまいましたね。何十年振りに会ったから。
話をしましたが、落ち着いたら従兄弟会を開催しようと約束。
楽しみが増えましたよ。
幼い頃はよく親父の実家でいつも集まったもんでしたから。
あの頃の贅沢は、うなぎ料理が食べ放題で。親父の実家は、うなぎの養殖をしていましたから。
家族葬で質素に行う。
当初の親父の遺言だったそうでしたが・・・。
自分がこんなんで入院中で、1番先頭で動けない・・・。ですから喪主である妹が中心となって進めておりました。
自分はお袋からも、「お返しが大変だし、親族以外は呼ばなくていい。」と。
ですから、自分の会社の社員にも、得意先にも何も言わずにおりました。
しかし。
祭壇が質素では・・・。 花が少ないと寂しい・・・。 予測はしておりましたが、どんどん膨らんでいって。
自分がお通夜の席に着いた時、会場内を観てビックリしたぐらいでした。
ひ孫の名前で豪華な花が飾ってありましたし、フルーツの盛り合わせの数が半端ない数だったし・・・。
祭壇もそれなりに立派な祭壇でしたが、やはり親父ですからね。
密葬なんて無理な話なんです。家族葬で済むはずがありません。
告別式が始まりました。
おっ様が4人。これは1番お金を掛けた式となりました。
正式なお経は久し振りでしたね。お爺さん(親父の父)の葬儀の時以来だったな。
親父の顔を見てやって下さい。
どうです。本当にいい顔しているでしょう。
本当に帽子が大好きだったんですね。
昔の親父とは違い、角が取れたような優しい顔をしてます。
顔もふっくらしてますしね。
実はこの元の写真。親父の横にはお袋が写っているそうですよ。
最後の旅行。北海道旅行でお袋と仲良く。
旅行の前日。北海道は初雪が降り、寒かったそうです。
何とか無事に帰ってきましたが、自分は心配で心配で・・・。(-_-;)
でも、今は最後の旅行になってしまったんですよね・・・。
双子の娘達の成人式の日。
親父とお袋と一緒に記念の1枚。
お墓のある平和公園の直ぐ近くに火葬場があります。
そこまで自分は末娘が運転する車に乗って行きました。
火葬場入り口で下りて車椅子を借りましたが、関係者の係員の方の親切な対応に感謝です。
ご丁寧に優しくして頂いて。ありがとうございました。
火葬が完了するまで時間が掛かりますが、参列者の方々の昼食は、火葬場の待合室ではなく、葬祭場に戻ってからになります。
これははっきり言って、お腹が空きすぎてしまい、いけません・・・。
申し訳ないなと思いつつも、自分は朝から買っておいたコンビニ食を先に食べることに。
病人上、血糖値等の計測時間もありますので。
お腹が空いた人は、お菓子屋ら和菓子やらで繋いでおりましたね。
孫たちはお菓子がたくさんあったので、楽しそうに食べていましたし。
時間が来て焼き上がりです。
きっと、骨もボロボロで残っていないんだろうなぁ・・・。
正直。こう思っていた自分でした。
が・・。火葬の扉が開き、出て来た親父の亡骸を見てビックリ!
頭の骨が丸々そのままの形で綺麗に残っていました。
大腿骨は基より、指先まで綺麗に残っていて。
係員の方が、「この方はとても器用な方だったんですね。」と一言。
器用な人は、指先まで綺麗に残ると言っておられました。
確かに。そう言われれば、確かに親父は器用だった。指先を使う細かい作業も器用にこなしていたなあ。
これまでにたくさんの方の亡骸も見てきましたが、これほどまでに綺麗に残った亡骸を見たのは初めてでしたね。
まったく。親父には最後の最後まで驚かせられっぱなしでした。
流石だわ親父。とてもとても追いつけない存在だよな。凄いよ親父は。
親族の方々に挨拶を終え、自分は病院へと戻りました。まだまだ退院までかかります・・・。(-_-;)
残されたお袋のことは、妹や弟がいるから安心して。
親父が最後まで心配してくれていたからね。約束通り、早く元気にならないと!
本当ならもう1日。外泊出来るんだけど・・・。
看護師さん達に挨拶を済ませ病床へと無事に戻りました。
あまりにもたくさんのことが有り過ぎて・・・。
涙が出ませんでした・・・。
まだ落ち着かないからかな?
これからいろいろ溢れてくるんでしょうね。
最後まで尊敬出来る人間だった親父でした。親父を超えることを目標に頑張っています。
が。親父の生き様を見て、適わないなと思いました。
親父は親父!偉大な人間でした。
死ぬ間際まで、苦しみながらも自分のことを心配してくれた親父でした。
あれ程苦しんでいたのに・・・。
親父が俺に伝えた遺言。たった二つだけれど。間違いなく実行するからね。
約束を違うことはしない!
尊敬する偉大な親父の長男としてこの世に生を受けた自分だから。
安心しておくれな。
親父。
親父の息子でいさせてくれて感謝してるよ。
本当に息子で生まれて良かった。
親父。ありがとうね。
合掌。